機能不全

何をしたら良いかわからない自分に向けて

お前もロータスコンボを回さないか?

前置き

 世界初のTCGマジック:ザ・ギャザリングの公式フォーマット、パイオニア

 「モダンやレガシーに参入出来るほどの資産はないけど、スタンダードよりパワフルな環境で戦いたい…」そんなプレイヤーの夢を叶えてくれるであろうフォーマットとして始まったパイオニアですが、イニストラード真夜中の狩りが導入されてからのマジックオンライン(以下、MO)、パイオニアリーグにおけるアクティブプレイヤー数は今現在で175人。よくMOはMTGアリーナと比較して「村」などと揶揄されますが、これはもう村を通り越して限界集落です。

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 そんな死んでないが生きてもない状態なパイオニアですが、先日行われた公式生放送にてチャレンジャーデッキ、いわゆる構築済みデッキの発売が発表。その中にまさかのロータスコンボがありました。

 チャレンジャーデッキ発売に加え、一時的にもコロナが落ち着きつつある中、今後はテーブルトップの大会も再開されればロータスコンボの使用者は爆発的に増加するでしょう(願望)。ですが、コンボデッキである以上、どうやって動かすのか理解していないと見えてるリーサルを逃すだけじゃなく、マナの管理を間違えればジャッジのお世話になって大会運営に支障を来すだけでなく最悪ゲームロスの可能性だってあります。

 僕自身どこぞの大会で結果出したわけでもない一般クソ雑魚プレイヤーなので、メタゲーム上での立ち位置とか各マッチアップにおけるプレイングやサイドボードプランについては話せませんし、ここでは話しません。

更に言うと紙では一人回ししかしたことが無いというとんだペテン師ですが、ここではチャレンジャーデッキに収録されてロータスコンボに興味を持ったあなたが今夜勝つための方法では無く、トラブル無く回して相手に気持ち良く死んでもらう方法について書きたいと思います。

※今夜使うだけじゃなくて、今夜勝ちたいあなたはここを読んでください。

note.com

勝ち方とそこに潜む問題点

 まずはチャレンジャーデッキのロータスコンボのリストから。これを前提に話を進めていきます。

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 勝つ為の重要なステップは一つ「《睡蓮の原野》が2枚ある状態で9マナ以上を確保して《深淵への覗き込み》を撃つ」です。

 もう少し具体的話すと、7マナの《深淵への覗き込み》で大量ドローをした後、残りの2マナで《見えざる糸》《熟読》《砂時計の侍臣》のサイクリング等、マナを増やす呪文を大量に撃ちます。

 そして14マナまでマナを伸ばしたら、《願いのフェイ》の出来事呪文、《成就》で《全知》をサイドから確保して設置。もう一回《成就》でサイドから《副陽の接近》を確保して発射。ドロースペルで2発目を引いて発射。あなたの勝利です。

 慣れた人からすれば《深淵への覗き込み》を撃った時点で後はウイニングランなのですが、勝つために必要なマナを捻出するためには、大量に呪文を撃ってマナを伸ばす必要があります。ドローの中に必要なカードが無ければ更に呪文を重ねる必要があるでしょう。

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これで済めばどれだけ楽か・・・

 いくらデッキの半分をドローしたと言ってもこれはカードゲーム。運次第では必要なカードが引けず、そのリカバリーに務める間にマナの管理を間違えてコンボを継続できないかもしれません。対戦相手からしてもコンボを完走できる確率が100%ではない以上、投了してやる理由はないのです。

 「ほぼ勝ちなのに長い」ここがロータスコンボの問題点だと考えています。

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「えっ?コンボって揃えた後も時間がかかるんですか!?」

 問題点が見えた所で間違えないために覚えるべき事を見ていきましょう。

解決策

 ぶっちゃけ「無限に一人回ししろ」で終わりなのですが、もう少しだけお付き合い下さい。

必要なカードを探そう

 あなたが撃った《深淵への覗き込み》は無事に通りました。大体20枚前後のカードが手札に舞い込んで混乱すると思いますが、今のあなたに必要なカードは以下の通りです

優先度高:マナが増えるカード

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《見えざる糸》が最優先。というか無いと困ります。

優先度中:勝利手段を引っ張ってくるカード

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優先度低:上記を探せるカード

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 まだ土地を置いていないならアンタップインできる土地でも置きましょう。それ以外のカードは《熟読》のディスカードコストにでもしてしまえば良いんです。

何マナ出るか覚えよう

 何が必要なのかはわかりました。それじゃあマナを増やして勝ちに行きます。場に《睡蓮の原野》が2枚ある状態(6マナ出る)を想定して頂き、そこからどれだけマナが増えるかは以下の通りです。

《見えざる糸》:4マナ
《熟読》:1マナ
《砂時計の侍臣》の起動型能力:3マナ
《砂時計の侍臣》のサイクリング:1マナ

 チャレンジャーデッキには収録されていないのですが、《遵法長、バラル》や《狼柳の安息所》といったカードが採用されている事が多いです。上記+1マナ増えると覚えておけば大丈夫ですがバラルの場合だと《砂時計の侍臣》の効果は据え置きです。

管理と宣言はきちんとしよう

 勝ち方もマナの増やし方も大体わかりました。しかし対戦相手はどうでしょうか?
 
 ここまで来れば一人回しとかわりませんが、目の前に相手がいる以上、マナがどう増えたのかきちんと宣言して、増えたマナが相手と自分にわかるように管理しないといけません。そのため、マナ数の管理にダイスは必須ですが、手順一つ一つをダイスで表現していたらそれはそれで手間です。上記の表に従って、呪文を唱えた結果、増えたマナの数を表す時だけダイスを動かしましょう。

マナを増やす段階ではひたすら青マナだけ出し続けるのが一番手取り早いです。青以外の呪文を唱える必要あれば唱える時にその色マナを出しましょう。そして、それらを相手に伝わる程度の声できちんと宣言して対戦相手に伝わるようにしましょう。マスクをお忘れなく。

まとめ

一人回ししよう

 そらそうです。実践ではライフや盤面次第で、一人回しの時の様には行かない事も多々あります。しかし必要最低限の動かし方は覚えておかないとそれはそれで話になりません。チャレンジャーデッキが届いたら必ず一人回しをしてから大会にジョインして下さい。「チャレンジャーデッキそのままで大会に出るとかウケるw」みたいな相手を鮮やかにボコボコにしてやりましょう。

 以上です。ロータスコンボ学会(今作った)は新規学会員の加入を常に募集しています。また、パイオニアが人口の少ないフォーマットなので、ロータスコンボ自体もまだまだ開拓の余地があると信じています。新しいデッキテクなんかがあればどんどん発信して下さい。

 MOかテーブルトップか、どこかの大会でお会いしましょう。